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2011-04-30(21:42)
クレジットカードの損害期待値などなど

先日に引き続いてカードのお話。

クレジットカードについてのお話を前回しました(ソニーPSに不正アクセス、7700万人の情報流出の可能性)。別に漏洩が確定した訳ではないのですが、カードについてもう少し考えてました。

今回の漏洩事件ではIDやパスワードについて他サイトでも流用していた場合のなりすまし被害の方が懸念されます。まずはそちらを優先して確認が必要です(自分も同じID/パスワードを使っている他のサービスがあったので、変更しておきました)

クレジットカードについては不正利用なんかよりマネーリテラシーのない人がカード破産する事の事例の方が多いのでしょうが、やっぱり流出の話が出ると不安になる人もいるようです。保障の仕組みだけでも押さえておきましょう。

クレジットカードの保障制度

で、ここからは通常時のケースのお話です。クレジットカードは「持ってはいけない物」という認識も一般にはあるようで、今回は不正利用されるかもという点から考えたことをまとめてみました。大雑把に計算してみたのですが、実際に不正利用の被害があることを加味しても、そこまでの損失では無さそうだと考えています。多々推測が入りますが、お付き合いをば。

まず必要となる基のデータは法務省から出している「犯罪白書」です。各種犯罪の統計が公開されていました。毎年、犯罪の発生件数等をとりまとめて傾向を分析しているもののようです。

犯罪白書

そこで、平成17年の犯罪白書を見てみると、「カード犯罪」というカテゴリがあります。

平成17年 犯罪白書

平成16年のカード使用窃盗(不正に取得し又は不正に作成したキャッシュカード,クレジットカード又は消費者金融カードを利用して,現金自動預払機(ATM)又はキャッシュディスペンサー(CD)から現金を払い出す窃盗事件をいう。)の認知件数は,4,477件であり,その被害総額は,27億8,500万9,000円であった(警察庁刑事局の資料による。)。



なぜか、翌年からは「カード犯罪」という記述が見つかりませんでした。カード犯罪のカテゴリで統計をとるのをやめたのでしょうか...データが無いので、平成17年で考えてみることにします。7年も前のデータなので、現在の件数がわからないのですが、日本におけるカード犯罪の認知件数は4,477件でした。キャッシュカード等も合わせての件数なので、クレジットカードについての被害はもっと少ないと想定されます。

普通、不正利用された被害者は警察に被害届を出すと思うので、この件数が氷山の一角ってことはないと考えています。刑事事件であるので、民事不介入とか言って被害届を受理しないケースはないと思います。

4,477件程度というのは、個人的には「少ないなぁ」と思うのですが、皆さんは如何でしょうか。また、被害総額は27億8,500万9,000円ということで、1件当たりの被害額は単純平均して622,070円です(単純平均は偏りを考慮しないので、もっと多額の被害にあった人もいると思います) また、4,477件というのはあくまでも「認知件数」であって、ここから犯人が捕まって補填されたり、カード会社に不正利用を申告して実際に保障された人等を差っ引くと更に実損被害を受けた人はかなり減るでしょう。

また、世に出回っているカードの全体数について。もう一つデータがありまして、2007年(平成19年)で日本におけるクレジットカード・キャッシュカードの発行枚数は約2億9000枚程度。一人当たりの平均所持枚数は約2.6枚。

クレジットカード発行枚数の推移

この辺でちょっと大雑把に概算を出してみたいと思います。

■前提条件
カード枚数:2億9000万枚≒約3億枚
一人当たりのカード枚数:2.6枚≒約3枚
認知件数:4,477件≒約5,000件
被害額合計:27億8,500万9,000円≒約30億円

■大雑把な計算
被害に遭う確率:「5,000件÷(3億÷3枚)=0.00005=0.005%」
一人当たりの期待被害額:「30億円÷(3億枚÷3枚)=30円」

※色々とおかしい比較前提があるのは承知の上ですが、出来るだけ安全な方に間違えていると思います。
 ・数年前の犯罪件数から、どの程度推移しているかわからない
 ・クレジットカードの枚数、被害件数の比較年が違うので同列に計算はおかしい
 ・認知件数は各種カードを含めたものだが、3億枚というのはクレジットカードのみ

こうしてみると、かなり低い確率です。被害に遭う確率は「万が一=0.01%」よりも低いです。また、1人当たりの被害期待値も数十円ということで、年間でクレジットカードを使うことの恩恵はメンタル面(利便性)と実績面(ポイント・還元)などと比べると十分に恩恵を受けていると思います。しかも被害を受けても保険でカバー可能。

各種前提を用いてますが、カード被害の認知件数が100倍になっても期待被害額は3,000円程度ですし、発生確率も0.5%です。「カード犯罪が50万件を突破」と言うニュースは聞いた記憶がないので、そこまで増加しているとも思いません(スキミングの話が一時期ありましたが、丁度平成17年くらいだったかと...それを織り込んだ上での数字でしょうか)

唯一計算外となりそうで怖いのが、カード会社が「不正利用を認めない」というケースでしょうか(保険会社が難癖をつけて保険金を渡さないようなケースと同じ?)この場合の対策はMAXの限度額を下げておく対策しかありません。

ただ、確率を計算していてなんですが、こういうのは確率の問題でもないと思っています。財布をなくしやすい人とか、暗証番号を晒してる人とか、カード見せびらかせている人とか、そういう被害に会いやすそうな人たちが集中的にやられます。きちんと明細を見て管理している人はもっとセーフティ(ほとんど被害ゼロ)かもしれません。

ということで、前提の多い計算ではありますが、なんとなく概算で出してみた感じでは、被害額的にはさして恐れるものでもないと思いました。

一般的には、こういう期待値だのより、リテラシーが無いことによる「使いすぎてしまう(借金と認識できない)」「キャッシングは便利(利息を認識していない)」の方が多数かと思います。

使い方によって便利にも凶器にもなる、ってことで。
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クレジットカードは道具にすぎないので、使い方次第ですよね。
現金派を自慢げに主張する人がいますが、お金の管理能力がないのを暴露しているだけだと思ってしまいます。
そういう人に、お金の管理能力を勉強したらと尋ねると、私にはできない、ときっぱりと言いますね。
まあ、無理にカード使用を勧める必要もないので、お好きにどうぞ、という感じです。

Re: タイトルなし

>えふけいさん
コメントありがとうございます。

過度に恐れる必要はまったくないと思うんですけどね...
まぁ、使うメリット・デメリットも人によって感じなかったりするので、個人の思いで判断すればいいのかなと思います。
月数千円のポイントとか、気にしない人もいますし;;;
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