2011-06-15(20:46)
リスクをどう準備するか(保険の要・不要論)

日経新聞に保険についての記事があります。

お金持ちの賢い医療保険 貯蓄が最優先
(ふんぎりつきましたので、リンク貼ってます)

「保険を最小限にする」「貯蓄だけでは対応し切れない分を保険で補う」の考えは同意です。

医療保険はお金がそれなりにあれば、あえて入る必要はないと思います。基本的にリスクが発生しても痛くないのなら、保険は不要と思います。保険の原則は「発生確率は低いけど、いざ発生すると多額の費用がかかるもの」を優先的にリスク移転すべきです。

「私は手元に置いておくと使ってしまうから」「『万が一(=0.01%)』のために保険は必須だ」という考えもあるので一概には言えないでしょうけれど、保険に入ると資金効率が落ちているという点は押さえておくべきでしょう(というよりも、リスクヘッジするサービスに費用がかかるのは当たり前です) 「資金効率が落ちてでも(費用を出してでも)、xxのリスクヘッジをしたいから保険に入る」という考え方が適切と思います。極力貯蓄でカバー出来るような体質に移行したほうが資金効率は良いです。

「リスクヘッジにコストがかかる」という考えは、別に保険に限らずだと思います。温泉の回数券、バスカードも似たようなモノ。「紛失リスク、経営破綻時に使えなくなるリスク」を自分で背負うことで特典が得られます。(10回に1回タダとかなら、10%利回りと同等) でも、一括で買うお金が無い人、リスクが怖い人は毎回お金を現金で払って利用する必要があります。(先払い・後払いなどの違いはありますが...)

回数券の例では「金額が低い」「損失額も低い」「リスクをある程度コントロール出来る」と思うのでしょうけれど、医療も考え方は同じと思います。「リスクを保有する」という考えを10万、100万と拡大していけば、

「骨折時の一時金10万円の医療保障が必要か?」
「入院時に月額1万円(60日)の医療保障(計60万円)が必要か?」
「がん保障が...」
「学費が...」

などについても同様に考えることが出来ます。保険の議論は「必要」「不要」の2択になってしまいがちなのをいつも不思議に見ています。「何に対して」「どの程度」必要という議論になるべきと思っています。



ただ、記事内にも気になるところはあります。

どこでも一緒なのですが、いざ入院したケースの額については「高額療養費」だけが踊りでていると思います。「高額療養費」の上限額はあくまでも「医療費」に対するものであって、それ以外のものがかかることを押さえる必要があります。家賃、光熱費の基本料、家族がいるのなら家族の生活費、携帯電話代...医療費以外にかかる固定費は結構あります。

また、仕事への復帰、収入減なども可能性はあります。こう言ったものも加味した上で「どのくらいの貯蓄があれば医療保険は不要か」を考えた方が良いと思います。(家庭によりますが、少なくとも記事内にある「お金持ちの保険習慣」の「100万円の貯蓄をつくり、保険に頼るのをやめる」の100万円は低いと感じます) 保険に入ろうが入るまいが、固定費や収入減などのリスクは消えませんが、必要額の見積は高額療養費だけを見ないように注意したほうがよいと思います。

また、単に現在の支出面にだけ着目して「安い」「お得」というのは危険。中には、保障期間を短くして安くしているケースもありますので要注意です(保証期間がもともと不適切・短くても良いライフスタイルに変わったのなら良いのですが)

最後に、「お金持ちの保険習慣」に「安い保険に入った人もさらに安い保険を探す」とありますが、基本的に年齢が上がっていく以上、かなり難しいと思います。

保険料が毎年更新されるような商品であればいつ入っても一緒かと思いますが、生涯一定額の保険料などの商品については若いうちほど割高の保険料を払っています。年齢と共に病気の発生確率があがっていきますが、保険料は年齢ごとにかかる保険料を合計し、払込月数で割っているだけです。今の保障を維持しながらの新たに安い保険に乗り換えられる事ってあまりない気がしています。何かの保障を犠牲にする必要があるのかと考えます。

個人的には、自分の現在の資産額(リスク移転したい部分)に合わせた保障を付け、資産額が増えてリスクを保有出来るようになったら低額な保障から外していく、というやり方にするのが良いかなって思いました。



というわけで、「保険を最小限にする」「貯蓄だけでは対応し切れない分を保険で補う」の主旨には非常に賛同ですが、詳細面で気をつける所は多々あるかと思います。

ちなみに、今回の記事は主に医療保障についてですが、死亡時の保障にはイザという時に備える他、相続に使えたりもするので一概に不要とはなりません。銀行・証券の資産だと、引き出しが大変(本人確認)・遺産分割でモメるとすぐに使えないなどあるようですが、保険では亡くなったことをトリガーに、受取人にすぐ支払われます。このフットワークの軽さも保険のメリットと思います。



資金効率面で言うと貯蓄でカバーするほうが良いのは確かです。保険に限らず、資産が少ない人ほど保険が必要→更にリスクヘッジの費用がかかる→貧乏人は更に貧乏になる...と個人的に思っています。最初の資産作り(=要は家計管理)が頑張りどころかなと。

そんな自分も保険を1本持っていますが...病気が1つあるもので、再加入が厳しく外そうか迷っているのです。 (´Д`)
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