2011-07-06(22:10)
海外「から」投資することへの考え

海外口座開設&投資商品のお話を良く聞きます。海外に口座開設を開き、日本には無い有利な商品で運用をすれば年10%オーバーも夢ではない(海外では「当たり前」らしい)と。複数の人から話を聞いたりしています。(3~4社くらいお話を聞いたかな?)

同時に、年金破綻・日本破綻などを文句に、「海外へ資産を逃がせ」「より有利な場所で運用を」というお話も聞きます。かなり昔からこういったビジネスや手法はあるらしく、年配の方に聞くと「あぁ、今でもまだやってんだ」的な回答を良くされます。日本の危機・租税回避・有利な金融商品などを夢見て口座開設したりする人が多いようです。

ただ、ちょっと待って下さい。本当にそんなノリで言われるままにオススメの金融商品を買って良いのでしょうか? 特に、投資の「と」の字も知らない人が、いきなり海外で「言われるままに」投資する...危険だと思います。(「やってみるのが大事!」と、よく言われますが、最低限のことを知らないと痛い目に合うと思います)

正直なところ、私も費用がタダだったら口座くらいは作ってみて中を見てみたいのですが、現地に行かねばならないようですので、そのコストを考えるとまだメリットが無いなぁと感じています。

とりあえず今日は海外からの投資、現在自分が考えているコトについてまとめておこうと思います。実際に海外に行っていない人の妄想ですので、間違い・認識違いはあると思いますが...考えるべきコト自体は合っていると思います。対策する、しない、やってから考える、等は個人個人で。


【懸念事項】

■初心者がいきなりやるもんじゃないかと
「新しいことをやる」コトは非常に良いことだと思いますが、「海外に行ったことがない」「投資って何?」という人がいきなり手を出すべきものではないと考えています。特に、日本から出たことがない、株式運用なんかしたことがない、なんていう人がやるにはちょっと急過ぎる気がします。肩慣らしや基本理論を押さえることも兼ねて、日本国内から海外投資を数年してみる。その先で必要性を感じたら海外口座で運用、としたほうが良いのかなと思っています。「新しいことをやる」のなら日本からの投資でも「新しいこと」ですし。数年間、日本から海外へ投資して、基本を勉強してからでも遅くないのでは? と考えています。(「今すぐに」と「貴方だけに」は詐欺話。ってのがPETのモットーです)

■海外「から」投資するのか、海外「へ」投資するのか
ここですよね。日本からでも海外への投資は出来ます。既に日本から投資してそれなりの利益を上げている人が、更に海外でより多くの制度を利用して利益を上げるのなら良いと思いますが、税金を無視しても利益が対して出ない人などについては、海外に行けば大儲け出来る商品に出会えてウハウハと思うのは危険だと思います。

■問題は切り分けて
「日本破綻・預金封鎖の話は本当に実現すると思うのか?」「日本破綻・預金封鎖の備えに本当に必要なものは何か?」「海外口座を作るメリット(海外「から」投資をするメリット)は何か」「海外で買えるファンドを買うメリットは何か?」「斡旋業者に頼るとして、斡旋業者の信用リスクは無いか?」「口座を開設するためのパックツアーがあるとして、その費用は妥当か?」など、これらは全て別物で考える必要があると思います。これら与えられた情報を全てひっくるめてワンセットでOK/NGを考える人が多いと感じます。

■日本金融庁の許可が下りていない商品
「国は信用できない」と言いつつも、本当に国のお世話にならなくても済む人はごくごく一部です。リストラされたくらいで「国が悪い・なんとかすべき」とか言っている人は辞めた方が無難と思っています。トラブル対処が本当に自分で出来そうか、そのあたりは考えるべきと思います。消費者センターは自国以外のトラブルは相手にしてくれないでしょう。

■口座の存在
ネット証券・銀行も同様なのですが、通帳がないなどのためにいざと言うときに死に口座となる恐れがあります。家族に通知しておくなどしておかないと、せっかく資産があっても存在がわからなければ使えません。

■英語は必須
HSBC香港などでは、日本語OKなオペレーターがいるようですが、やはり英語は読み書きお喋りが出来ないとダメと思っています。運用成績なども英語のようですし(見れば覚えると思いますが) 英語を覚えるか、知人に英語に詳しい人を用意すべきかと思います。

■小手先の対応で日本破綻に備えることは不可能
日本が破綻して日本のお金が全て紙くずになるハイパーインフレを想定しましょうか。国内は荒れに荒れ、どうしようもない状態... そんなケースにおいて必要なのは「金」じゃなくて「体」だと思います。何を持って「日本破綻」と定義しているのかが明確でない以上なんとも言えませんが、ある程度優秀な人材で無ければ、少額のお金だけあったとしてもその後で困ると思います。(てか、そんな時に日本にいて、お金何か持ってたら刺される気がしてますw)

もうそんなことを考えると、そのリスクに対応するには、国外に逃げるしかないのでは? とも思います。ヤバくなりかけた時に逃げるのも良いですが、本当にヤバくなったら飛行機に乗れるかもわかりませんし、行った先の国で入国拒否されないか? なども気になります。小手先で「海外に口座作っとけば安心」とはならないと感じています。逃亡先の言語を知り、文化を知り、移住する覚悟が必要かと思っています。


【嘘・セールストーク】

■税金が安い、は嘘?
少なくとも海外運用での収益は株であれば課税されます。オフショアで無税と言っても、日本の居住者である以上は日本に所得税・住民税を納める必要があります。この事実を知らずに無税と思って運用している人は、バレないように運用していれば良い(?)のでしょうが、一度バレると遡って課税されるなどのリスクを考えておくべきでしょうか。セミナー等、こういった面を言わずに「無税」とだけ話す業者もいますので要注意です。

■手数料の違い?
日本での投資は費用がかかるから不利と言う事ですが、海外証券を直接買うことは(商品量の問題はあるでしょうけど)日本からでも出来ます。その場合、海外口座での手数料と、日本での手数料の差額を比較することになると思います。細かい金額で言うと海外の方が有利だとは思いますが、口座開設の旅費までをペイするためには、それなりの資金が必要と思います。

また、「日本で買える金融商品はコストが高い」と言うのも何を持って高いのか、聞いたことがないんですよね。販売手数料も信託報酬も高いものについて「高い」と言っているのでしょうか。「日本の金融商品は金融庁から認定を受ける・維持するのに数百万かかる」と言う話は聞いていますが、個人が支払う費用までブレイクダウンしてきた時、何%の上乗せとなっているのか? は聞きませんね。「高い・安い」と話している業者がいたら、「高い」とは具体的にいくらなのか、聞いてみると良いです。一般の「毎月分配型」「通貨選択型」などの高コスト投信と比較して「高い」と言っている可能性はあると思っています。

■年10%以上は何かしらのリスクを背負っている
「敗者のゲーム」でも巨額詐欺事件において、年10%を超える利回りと称して募集を行っていた事例が載っていました。やはり10%というのは市場平均からみて高い、という点は押さえておくべきでしょう。「うまくやれば人より儲けられる」と思い、その大半が失敗していることを忘れてはいけません。「海外は10%以上の利回りが当たり前」という話も聞きますが、それは海外から見ても市場平均より高いことは認識しておいたほうが良いと思います。凄腕のファンドマネージャーがいるかもしれないので、託せる人であれば検討してもいいのかと思いますが。(自己責任でお願いしますね!)

■15%近く、運用益の出るらしいファンド
まず、利回りはどの通貨であるか確認して下さい。ドルベースで利回りが出ているものについては、円ベースで比較すると円高になっていれば目減りしています。「海外で使えば問題ない」と言う人もいますが、だったら日本円の資産もドルに変換して比較しなくてはいけません。(ちなみに、結果論ではありますが、ここ2年間で1$=100円から80円程度になっていますので、円預金にしていてもドルベースでは12.5%/年の値上がりになっています) 「海外投資はドルベース利回り、日本からの投資は円ベース利回り」として数字を出して日本は利回りが低いと述べている業者は要注意です。通貨を直して計算すべきです。「運用したお金は、運用した通貨で使わなければいけない」なんてルールはありませんからね。

ファンドについては、運用理念がわかりませんので何とも言えませんが、理念が合えば調べてみて良いのかもしれません。

■「やったこともないくせに」と言われるのですが
それで商品買わなきゃいけないのなら、詐欺師は楽ですよねって話です。日本破綻や預金封鎖などについては、誰もそれを乗り越えた上で話をしている人はいませんからね。結局「自分のやり方が正しい」のやりとりかなぁと。あとは自分で判断するしかありませんね。


【同意すること】

■日本の財政など
日本の財政は厳しいのは間違いないと思います。円預金のみの運用も危険とは思っており、海外への投資は分散という意味においても、グローバル化という意味においても必要と感じています。

■よく海外に行く人には有用
現地の銀行があると便利とは思いますので、よく海外に行く人などは使えるのではないでしょうか。国をまたいだ銀行の分散自体は、悪い考えでは無いと思っています。

■商品は確かに豊富の様子
確かに商品は豊富のようです。様々な商品が販売されており、月3%の固定利率商品を謳っている商品もあるようです(年間36%!?) 当然、それなりのリスクはあると思うので、自己責任にてお願いします。

■保険型商品への投資
日本の税制が適用されるので、保険型の商品ですと、満期になるまでは課税されないです。また、一時所得による50万円の特別控除も受けられるようです。が、満期時の課税制度はわからないので、細かい金額まで算段をつけるのは危険と思います。生命保険が付いているものがあるようですが、病院によっては保険が降りないなどの話も聞いたことがあります。



以上、思っていたことを述べてみました。最終的には自己判断になると思います。

個人的な感触として、海外からの投資で人生バラ色になるとは思っていませんが、全て詐欺だとも思っていません。「あぁ、確かにその点については海外の方がお得だね」と思う程度かなと思っています。

ただ、平凡な日本のサラリーマンが「運用」部分だけを海外に持って行ったとしても、さしたるメリットはないと思います。自分をグローバル化するうちの一つの要素として海外からの運用があるのであって、生活習慣や考え方もセットでグローバル化する必要があり、結局は調べて判断する能力が問われると思います。

海外口座の優位性を語る人はいますが、やはり不安を煽って商売にしている業者が多いと感じます。まぁ、リスクやデメリットもきちんと説明している方もいますので、鵜呑みにせず話を聞いて、検証してみれば良いのではないでしょうか(だ、誰に聞くの? (^_^;)) 投資自体は冷静に考えてからでも遅くは無いと考えています。


参考サイト
AIC:海外投資を愉しむ会
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