2012-12-01(20:17)
確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり (ブルーバックス) 吉本佳生

吉本佳生さんの本は本当に初心者にもためになると思います。良書。

金融商品についての「リスク(標準偏差・ボラティリティ)」について、しっかりと説明しています。

相場は短期的にも長期的にも予測は出来ず、確率・統計的に考える、というアプローチですので、相場・株価はわかるという方はなじまないかもしれませんが、これ一冊を読めば、下手な商品に手を出す確率はぐっと減るでしょう。

投資について否定的な面も多いと思われますが、そもそも株式運用を行う人は前向きな事しか考えない(後ろ向きな人はそもそも買わない)ので、大儲けを夢見るのに少し水を掛ける意味でもしっかり読んでみて、考えてみることが良いと思います。

確率思考はギャンブルや資産運用のためにある。確かにこの点は否定出来ない、というか人生ギャンブルで、不確実な中で意思決定を行うわけですから、仕方ないと思います。「リスク」という本を読んでも、「確率」はギャンブルから始まったものですし、本当にそう思います。

デイトレードは相対的にリスクが低い。長期投資はリスクが高いという誤解についても、述べられています。長期投資だから安全というわけではなく、むしろリスクは高くなっているという点は押さえておいて良いと思います。(期間を2倍にすると、リスクは√2倍になる)

※それでも長期投資を行うのは、相場は個人が容易に読むことは難しいという前提、プラスサムと言える市場を相手にする、下手な売買による売買手数料によるコストを減らす、という点からですね。このロジックが必要と思います。

基本的なベル型分布から、べき分布(ファットテール)の存在なども述べてあって、ひと通りリスクについて学べると思います。



全体的に、コラムの部分に良い指摘が濃縮されていると思います。

P105 1.「安全に儲けたいから、超危険な取引に飛び込む?」
P138 2.「リスクを誤解させて、押し付けるのが必勝法!」
P189 3.「専門家が大損する理由は、リスクの単純な誤解!」
P235 4.「長期投資への幻想が被害を甚大にする!」

安全に儲けるがために、ごく低い確率で大損する話に飛び込み「どうだ凄いだろ」と言う話が多いと感じますので、どこかで大きく損失を出して退場・事件と言う流れでしょうか。

リスクを押し付ける点もそのとおりと思います。特にビジネスでは!(投信販売もビジネスですが...) 知人も、いかにリスクを相手に押し付けるか、といっていましたし。結局その点に付きます。見えないリスクを押し付けて有利に粉飾し、勘違いを起こさせて販売する。ここから逃れるには、よく考えて、複数の主張・脈から情報を得てしっかり判断するのが大事かなと思っています。
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