詐欺師のすべて ‐ 所感その3

続き。
詐欺師のすべて ‐ 所感その1
詐欺師のすべて ‐ 所感その2
詐欺師のすべて あなたの財産、狙われてます (文春文庫)
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文藝春秋 (2012-09-20)
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詐欺罪の三要素
なお、詐欺罪が成立する三要素として以下があるようです。
■欺罔
→加害者が相手を騙して財物を取得しようとする意思
■錯誤
→被害者が加害者の言動によって騙されること
■財産処分行為
→実際に金品が被害者から加害者に交付されること
特に1番目の「欺罔」の立証が難しいのだそうです。詐欺立件の難しさは「意図があったかどうか」を証明することですからね。「騙すつもりはなかった」と言われた時、その立証はかなり難しい。そして恐らく、この大義名分を元に、立件されない詐欺は山のようにあるはずです。疑わしきは罰せずですし。
詐欺師と真っ当な業者が争った場合、詐欺師が勝つのだそうです。のらりくらりとまともに取り合わず逃げる詐欺師に、本業がある業者・人が時間や労力を全力で注ぐのは非常に難しい。このへんもやるせない気持ちがいっぱいになる部分です。
また、詐欺とは言わないまでも、「騙すつもり/xxするつもりはなかった」なんていうのは日常にあり溢れている気もします。意図的に誰かを外すとか、奢ってもらうとか、グループから疎外させるとか。目に見えた金品・財物を奪わないので「詐欺」ではないのですが。
(つづく)
詐欺師のすべて ‐ 所感その4
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